可愛がっていた猫をやむを得ない事情で飼えなくなってしまった。また、野良猫が繁殖しているから保健所に連絡をした。
といった様々な理由から猫が保健所に持ち込まれることがあるでしょう。
保健所に持ち込まれた猫は、その後どうなるのかご存知でしょうか?
無責任な飼い主にならないためにも、知って頂きたいと思います。保健所に持ち込まれた猫のその後を調べてみました。
保健所に持ち込んだ猫はどうなる?
様々な理由から猫や犬が保健所に持ち込まれます。多くは人間の身勝手な都合のようです。
保健所に持ち込まれた猫はその後どうなるのでしょうか?調べてみましたので、ご紹介します。
保健所と動物愛護センターの違い
よく耳にする保健所と動物愛護センターはどう違うのでしょうか?どちらも猫や犬などの小動物が保護、管理されている施設で、厚生労働省が管轄です。
保健所は、各市町村にあり、里親募集や犬の捕獲や引き取りを行っています。殺処分は行いません。
動物愛護センターは、各都道府県にある動物保護施設です。保健所から移送された猫や犬を一定期間保護し、その後殺処分を行う施設です。
- 保健所(殺処分しない)
- 動物愛護センター(殺処分を行う)
殺処分されない猫
保健所に持ち込まれた猫は、3~7日間は保健所や動物愛護センターで保護されます。
その間に、里親や迷子猫の場合は飼い主がみつかった場合は殺処分されずに返されます。
動物愛護センターでは、譲渡会を実施し、新たな飼い主や最近では猫カフェなどに引き取られます。
殺処分される猫
3~7日間の保護期間に新たな飼い主や、元の飼い主が見つからない場合は残念ながら殺処分となります。
心が痛みますよね、さらには仔猫のほとんどは殺処分されてしまうというのですから、人間の勝手で新しい命を生み出すということの大切さも考えなければなりません。
保健所に持ち込む理由とは?
保健所には毎日のように猫や犬が持ち込まれるといいます。
そんなにも保健所に持ち込まれる理由にはどのようなものがあるのでしょうか?調べてみましたので、ご紹介します。
飼い主による飼育放棄
- 飼ったものの世話が面倒
- 仔猫の時は可愛かったけど大きくなって可愛くない
- 去勢手術をしていなかったために仔猫が産まれた
- 引っ越し先に連れていけない
などといった人間の都合によって保健所に持ち込まれるケースがほとんどです。
可愛いから飼いたいという気持ちが悪いわけではありません。
しかし、いつまでも仔猫ではありませんし、老いていく生き物です。最後まで看取る覚悟があるかよく考える必要があります。
野良猫へのエサやり
地域猫とよばれる、地域の方がボランティアで責任をもってエサやりなどの世話をしているのとは違い、野良猫がお腹を空かせてかわいそうという理由でエサをあげてしまう方がいます。
優しい方だと思います。しかし、それ以外のお世話をするわけではありません。
野良猫のほとんどは去勢手術が行われていません。無責任にエサを与えることで繁殖してしまい、野良猫が増えてしまうのです。保健所に引き取られる猫の7割が仔猫だというのですから、無責任にエサを与えて繁殖させてしまうのは問題です。
業者による持ち込み
大きな問題になっているのが業者による持ち込みです。
悪質なペットショップやブリーダー、パピーミルといった利益のことしか考えていない業者で、売れ残った猫や犬を、自分たちでは責任を取らずに保健所に持ち込むというケースが増えているようです。
保健所には大量に持ち込むことはできませんから、個人を装って持ち込みを行うこともあるようです。
保健所に持ち込まないためにできること
多くの猫や犬が保健所に持ち込まれ、殺処分されるという現実。どうすれば無くすことができるのでしょうか?
保健所に持ち込まないためにできることを調べてみましたので、ご紹介します。
飼育放棄しない
飼育放棄しない、これが一番大切なことです。
「これから先ライフスタイルが変わるかもしれない」、「何十年先のことは考えられない」という方は、まず動物を飼うのはやめておきましょう。
最近は猫カフェや犬カフェといった、飼えなくても触れ合える場所は沢山あります。そういったところで癒されましょう。
「仔猫が可愛いから」という理由で飼うのも危険です。人間と同じようにいつまでも仔猫ではありません。
猫は特に大きくなると、仔猫の頃は黒目がちだった瞳は鋭くなっていきます。もちろんサイズも大きくなります。
老猫になれば排泄を決まった場所で出来なくなり、オムツが必要になるかもしれません。最後まで看取る覚悟を持って飼いましょう。
里親団体への相談
理由はどうあれ、飼うことができないとなったら、まずは里親団体に相談してみましょう。飼育放棄をする飼い主が増えると同時に、里親を探す団体も増えています。
保健所に持ち込めば3~7日間しか里親を探す期間がありませんが、里親団体では長期間で大々的に譲渡会などが開催され、里親を探すことができます。
野良猫にエサを与えない
責任がとれないのにかわいそうという気持ちだけで野良猫にエサを与えるのはやめましょう。
先ほどもお伝えしたように殺処分される7割は仔猫です。不用意な繁殖は避けましょう。
まとめ
猫や犬だからと必要がなければ殺処分される、人間に置き換えたらとても恐ろしいことです。
人間の身勝手な行動で年間8万頭もの猫や犬が殺処分されています。飼うと決めたからには、最後まで看取る覚悟で飼ってください。
そして、ペットショップやブリーダーから購入しようと思っている方は、ぜひ一度里親の譲渡会や保護センターに足を運んでみてください。
運命の出会いがあるかもしれません。この行動で殺処分される猫や犬が減ることに繋がります。
簡単な気持ちで飼う、簡単な気持ちで手放す、このような飼い主がこれ以上増えませんように。