猫の腎臓の数値!BUNとCREとステージについて!腎臓病について解説

腎不全は、猫にとても多い病気で死因のTOPになっています。もし飼っている猫が腎不全と診断されたら、やはりその進行具合いが気になりますよね。

ステージがどれくらいなのかは、検査結果の数値を見ることで分かります。今、どの段階にあるのか、それをしっかり把握しておくことは大切です。

失われた腎機能を取り戻すことは出来ないので、「残された腎機能をいかに大事に負担を少なく使っていくか」がポイント!

それがその後の猫の寿命を決めるからです。今回は、猫に多い病気「腎不全」について、その検査結果の見方とステージについてお話をします。

猫の腎臓の数値でわかる!BUNとCRE?

腎臓の病気かどうかを検査した時、BUNとCREという2つの数値が出てきます。これらは一体何をあらわしているのでしょうか。

BUN(血液尿素窒素):血液中に蓄積される毒素や老廃物の数値

BUNというのは、血液尿素窒素と呼ばれるものです。

正常値は15~40mg/dl。

血液の中に、どれくらいの毒素や老廃物が溜まっているのかを表す数値です。血液中に老廃物が多いというのは、腎臓が正常に機能していないという事です。

ですから、BUN値が高いほど腎機能が衰えているという事になるのです。本来なら体外に排出しなくてはならない毒素や老廃物が、血液中に溜まっている状態なのです。

CRE(クレアチニン):筋肉運動により血液中に蓄積される老廃物の数値

CREというのは、クレアチニンと呼ばれるものです。

この数値は、筋肉を動かした時に、血液中にどれくらいの老廃物が蓄積されるかを表しています。腎機能がきちんと働いていれば、このような老廃物はオシッコとして体外に出ていきます。

ですから、CREの数値が高いほど腎機能の働きが悪いと言えるのです。

CREの数値によって、ステージ分けされています。

  • 1.6mg/dl以下・・・ステージ1(腎臓機能の0~67%が損傷)
  • 1.6~2.8mg/dl・・・ステージ2(腎機能の67~75%が損傷)
  • 2.9~5.0mg/dl・・・ステージ3(腎機能の75~90%が損傷)
  • 5.0mg/dl以上・・・ステージ4(腎機能の91%以上が損傷)
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実質的には、CREのデータの方がBUNのデータよりも信頼性が高い

BUNとCREの2つの数値を見れば、腎臓が悪いかどうかが分かります。

どちらも血液中に、どれくらい毒素や老廃物があるのかを表した数値なのですが、特にCREの方が信頼出来るとされています。

BUNの方は、脱水やタンパク質との関連があるのですが、CREは猫が筋肉を動かした時のみに焦点を当てています。

それ以外の影響は受けないので、CREの方を重要視するようです。

猫の腎臓病の数値!4つのステージとその症状とは?

猫の腎臓病には、大きく分けて4つのステージがあります。

先ほどお伝えしたように、CREの数値によって分けられていますが、具体的に猫はどのような状態になるのかを説明していきます。

ステージ1:見た目の症状はないが、多飲多尿

腎機能の衰えが少ない内は、見た目の症状が無いので非常に気付きにくいです。ですが、水をたくさん飲むようになったり、おしっこの量が増えたりしたら注意が必要でしょう。

猫の先祖は砂漠に住んでいたので、少ない水分で濃縮された尿を作ることで生きてきました。

ですが、腎機能の低下により尿を作る際に凝縮することが難しくなります。すると、薄い尿をたくさん出すようになります。

尿の量が多くなるので、水をたくさん飲んでバランスを取ろうとします。飲んでも飲んでも、たくさん出てしまうので慢性的に脱水症状となっていきます。

もしこの段階で気付くことが出来れば、腎機能を100~33%残すことが出来ます。

ステージ2:多飲多尿、食欲不振、体重減少

ステージ2では、見るからに多飲多尿となり、次第に体重減少や元気が無くなったり貧血になったり、食欲が無くなったりします。

症状的には軽いものですが、この段階で気付いても残せる腎機能は33~25%程度です。気になる症状があったら、すぐにでも動物病院に行った方が良いでしょう。

ステージ3:貧血や嘔吐、元気消失、明白な体調の異変

食欲不振に加えて嘔吐などの症状も出てきて、それらが明確に分かるようになります。体内にたくさんの老廃物が溜まり、中度~重度高窒素血症になっています。

この段階になると、残せる腎機能は25~10%になってしまいます。

ステージ4:激しい嘔吐、痙攣、被毛の劣化

全身に出る症状が、とても強くなります。尿毒症も出てきて、残せる腎機能は10%となります

食欲不振や体重減少が激しく、被毛の劣化などがハッキリと分かるようになれば、もう末期症状でしょう。腎臓は殆ど機能していないと言えます。

そうなると尿毒症が出てくるのですが、これは溜まった老廃物によって気持ち悪い状態になるようです。そして痙攣などの症状も目立ちます。

猫の腎不全は治らない!?猫の寿命を延ばしたい!延命はできる?

腎不全になってしまったら、長く付き合っていくしかありません。残された腎臓の機能を大事に使い、なるべく長く寿命を延ばせるような生活と治療をしていくのです。

その治療が終わる時が猫の寿命です。では、延命の方法をお話していきますね

最も有力な延命治療は、皮下輸液や静脈点滴

一番効果的とされているのが、皮下輸液や静脈点滴に寄る延命治療です。皮下輸液というのは、文字通り皮下に輸液を注入することです。

猫は皮下に輸液を溜める事が出来るので、それを利用して少しずつ沁み込ませていくという方法です。結構タプンタプンになるのですが、一気に注入するので短時間で済みます。

それに対して静脈点滴という方法もあります。こちらは時間をかけて、少しずつ静脈に点滴していく方法です。

点滴の度に病院に連れて行のが、猫にとって大きなストレスになる可能性があります。

皮下輸液は、飼い主が自宅で処置することも可能


皮下輸液は、点滴キットを貰って帰ることで、自宅での処置が可能です。なので、病院嫌いな猫の場合はこの方法を取ることが多いようです。

ただし、病院によって方針が違いますので、自宅で処置することに許可が下りないこともあります。

食事療法やサプリメント、水素水の利用も有効

毎日の食事も重要です。腎不全に対応したフードや、サプリメントがあります。

獣医師に相談してみると良いでしょう。また、水素水が腎不全に有効という話をよく耳にします。

飲ませ始めたら調子が良くなったという例が多いそうです。まだ研究結果としてハッキリと分かったわけではありませんが、試してみる価値はありそうです。

まとめ

猫の腎臓病についてお話をしてきましたが、いかがでしたか?

猫の寿命は腎臓の寿命と言われることもあります。それくらい、猫にとって腎臓は大切な器官なのです。

腎不全になってしまった場合、出来るだけ早い段階での治療が大切!失われた機能は戻りませんので、残された腎機能を上手く使って生きていくことになります。

ただ、ステージが進んでいるからといって、すぐに寿命が来てしまうなんて思わないで下さいね。

個体差が非常に大きく、症状が軽かったのに一気に進行して寿命がきてしまう子もいれば、症状が重い状態でも上手く付き合って長く生きている子もいます。

悲観したくなる気持ちも分かりますが、決して飼い主が寿命を決めないことです。信頼出来る獣医師との連携を図りつつ、長い目で付き合っていきましょう。