春になると、外から猫の大きな鳴き声が聞こえてくることはありませんか?それは、猫の繁殖行動によるものです。
発情期を迎えた猫が近くにいると、夜中に大声で起こされたりすることもありますよね。なんであんなに大きな声を出すのかというと、実は猫の交尾はとっても痛いそうなのです。
どうしてそんなに痛いのか、また鳴き声の対処法はあるのかなど、猫の繁殖に関するお話をしていきたいと思います。
猫の交尾って、てっとも痛い!
猫の交尾には、激痛が伴うと言われています。メス猫は、とっても痛い思いをするそうなのです。その理由は、オス猫のペニスにトゲがあるからなんです。しかも、その数は数百本!これでは痛いはずですよね。
そんな恐ろしい構造をしているのには、ちゃんと理由がありますよ。猫のメスは、交尾をしてから排卵をするようになっています。これを「交配排卵動物」と呼びます。
トゲによって強い刺激を与えることで、メス猫の排卵を促すというわけです。もう一つの理由は、膣内でトゲが引っかかることで、ペニスが抜けにくいようになっているというものです。
交尾OKのサインとして、メス猫は伏せた状態でお尻を高く上げます(ロードシス)。するとオス猫はメス猫の首をくわえます(ネックグリップ)。この行動の意味は、後で説明しますね。
射精後、ペニスを抜く時にもかなり痛いようです。そのため、メス猫はその痛みに驚きオス猫に攻撃を加えることがあるそうです(アフターリアクション)。
交尾の最後には、自分の性器をきれいに舐める行動をしておしまいです(アフターケア)。
猫の交尾と繁殖期の行動や様子とは?
猫の交尾について説明しましたが、それでは繁殖期の様子はどのような感じなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
猫の繁殖期はいつから~いつまで?
メス猫は、生後6~12カ月で最初の発情期を迎えます。ですが個体差もあり、もう少し早めの場合もあります。
発情期に関係しているのは、日照時間です。これが14時間以上になると、発情期になるのです。
その時期というのが2~4月。そして、気温が高くなってくる6~8月にも発情期に入りやすいです。
ただし室内で飼われている猫の場合は、夜でも照明がついている影響で、季節を問わず発情することもあります。
発情期の期間というのは、2~3週間くらい。室内の猫ですと、もう少し長い傾向があるようです。
猫は交尾中に噛む?オスがメスの首を噛む理由とは?
先ほどもお話した、交尾中にオスがメスの首を噛む行動にも理由があります。この行動は、ペニスを挿入した痛みでメス猫が逃げてしまわないようにするためだそうです。
ペニスにとげがついているのも、簡単に抜けないようにしてメス猫を逃がさないということが考えられます。
その一方で、メス猫をリラックスさせようとしているのだとも言われています。幼い頃、お母さんに首をくわえて運んでもらった名残りなのでしょう。
猫は首元をつかまれると大人しくなります。
メスが痛みでパニックにならないように、出来るだけ落ち着かせようとしているのですね。
猫の交尾の時間は?
とても痛々しい猫の交尾ですが、一回の交尾はとても短い時間です。メスがお尻を上げるロードシスからアフターケアまでが、3分程度です。
ペニス挿入から射精だけを見ると、たったの10秒。一回の交尾が終わると、メスはウロウロ歩き回り落ち着かなくなります。
その時間が大体20分くらい。そして、その後また同じ相手と交尾を繰り返すのです。繰り返す回数は、大体10回くらいだそうです。
発情期の猫の鳴き声対処法!
発情期の猫の声は、とても大きいですよね。赤ちゃんが泣いているようにも聞こえるので、どこかで夜泣きをしていると勘違いすることも。
外なら窓を閉めれば済むことですが、飼い猫が家の中で鳴いていると大変。うるさくて眠れないと困っている人も多いことでしょう。
そこで、対処法をご紹介したいと思います。
・綿棒で排卵させる
膣を刺激するという方法があります。
綿棒を湿らせて、膣を刺激することで排卵が促進されます。排卵されれば発情期が終わりますので、これは強制的に発情期を終了させる方法ですね。
ただし、この方法は膣内を傷つける危険があります。いきなり自分でやるのではなく、最初は獣医師に相談して教えてもらうようにしましょう。
・避妊手術を受ける
避妊手術を受けるという方法があります。
生後6か月以上の猫が対象となりますが、その前に発情してしまうと手術後も発情期と同じような行動をしてしまう可能性もあります。
最初の発情期が来る前に、手術を済ませるのがベストです。入院は、メスの場合は一泊のことが多いです。
我が家の場合もメスは一泊、オスは日帰りでした。
まとめ
猫の交尾についてお話をしてきましたが、いかがでしたか?メス猫を飼っている場合、発情期になると大声で鳴くといった行動が見られます。
発情しているのに交尾が出来ないのは、大きなストレスとなります。そのせいで、寿命が縮まってしまうとも言われているんです。
手術することで、子宮系の病気にかかりにくくなるとも言われていますよ。ですから、妊娠させるつもりがないのであれば、早めに避妊手術を受けさせてあげましょう。
猫も人間も、気持ち良く過ごせると良いですね。