猫にまたたびをあげると喜ぶというのは、昔から言われている事です。実際に、またたびをもらった猫は体をくねらせて喜んでいる様子に見えます。
ペットショップに行くと、またたび関連の商品もいろいろ並んでいますね。
「そんなに喜ぶなら、うちの子にも!」と考えている飼い主さんの中には、本当に危険はないのか気になっている人もいることでしょう。
そこでここでは、またたびの効果を詳しくお話した後に、その成分や危険性について説明していきます。
猫に「またたび」を与えたらどうなる?その効果は?
- 反応
猫にまたたびを与えるとどうなるのか、見たことはありますか?
またたびからはフェロモンが出ており、猫はまずそれを感じ取ります。すると、とてもテンションが上がっていきます。
ハイな状態になった猫は、体をくねらせて嬉しそうにします。猫によって動きは違ってくるのですが、大体の猫が床に体をすりつける行動をするようです。
または、走り回ったり、眠そうになったり、よだれを垂らし始めたりします。また、攻撃的になったり逆に愛想が良くなったりもします。
- 効果
またたびがもたらす効果はいくつかあります。またたびは木ですので、硬いものを齧ることによって脳に刺激が与えられて、「老化防止」につながります。
硬いものを噛むことは、虫歯の予防にもなります。その他にも、食欲の増進やストレス解消といった効果もあります。
効果の持続時間には個体差があり、30分くらい続く猫もいれば1分程度の猫もいます。全く反応しない猫も、珍しくありません。
またたびに含まれる成分が猫の中枢神経を刺激する!
またたびに含まれている「β-フェニルエチルアルコール」には、よだれを出す作用があります。
また、上あごのヤコブソン器官で「マタタビラクトン」と「アクチニジン」という成分を感知することで、中枢神経を麻痺させます。これにより、性的興奮を覚えるそうです。
中枢神経が麻痺するのですから、与え方には注意が必要となります。延髄に影響が出ることもあり、呼吸困難になる危険もあるのです。
またたびにアレルギー反応を示す猫もおり、同じく命の危険があります。
猫のストレス解消、食欲増進の効果がある
またたびを使って、猫のストレスを解消することが出来ますよ。運動不足な猫ちゃんにも効果があるので、猫と遊ぶ時に試してみてください。
たっぷりコミュニケーションがとれ、飼い主さんと猫との絆も深まることでしょう。またたび入りのおもちゃも売られていますし、またたびのスプレーを好きなおもちゃにかけてあげるのも良いでしょう。
ただ、またたびに反応しない子もいるので、その場合は別の方法を考えましょう。
食欲がない、元気がない猫に、またたびが効果を発揮します。使い方は、フードに少量の粉をふりかけるだけ。夏バテの時などにおすすめです。
また、水をあまり飲まないようであれば、水に少量の粉を浮かべてみるという作戦もありますよ。またたびにつられて、水を飲むようになるかも知れません。
寝転がって体をくねらせ、頬やあごを擦り付ける
猫がまたたびに反応している間は、姿勢を低くし、頭を床に擦りつけながらおかしな動きをします。みんながみんなこの反応をするわけではなく、走り回る猫もいたりします。
恍惚とした顔つきになり、酔っ払ったような状態になる
またたびを与えると、猫はいつもと顔つきが違ってきます。中枢神経を麻痺させられた猫は、酔っぱらったような状態になるのです。
恍惚とした顔をして、泥酔状態になる猫もいます。どの程度反応するかは、猫によって随分違ってきます。
猫に「またたび」を与えても大丈夫?危険はないの?
中枢神経を麻痺させると聞くと、ちょっと怖くなりますよね。そんなまたたびを、猫に与えても大丈夫なのでしょうか?
個体差もあるが、中枢神経が麻痺し呼吸困難になる危険性がある
猫によって、どの程度反応するか違います。我が家の猫には、全く反応しない子もいます。
年齢によっても差があり、子猫や老猫は反応が鈍いです。激しく反応した場合、中枢神経の麻痺によって呼吸困難に陥る危険もあります。
与える量には注意しなくてはなりません。
神経系が十分に成長していない、幼い子猫に与えるのは危険
人間で言えば、お酒のような存在のまたたび。ですから、子猫には与えない方が良いです。成猫になってから与えるようにしましょう。
メスなら生後半年、オスなら1年で体が完成します。子猫に与えると、成長に影響が出る恐れもあります。
病気の猫や高齢の猫には、使用を控えるのが無難
病気によって体が弱っていたり、高齢で体力があまりない猫にまたたびを与えるのはおすすめ出来ません。
脳が興奮し過ぎて、死亡する危険もあるそうです。
猫に「またたび」を与える時に注意すべきこと!
危険も含んでいるまたたびですので、与え方には注意が必要です。そのポイントをご紹介します。
与える時は必ず飼い主が近くで見守る
猫が勝手にいじれる場所に、またたびを置かないようにしましょう。与えるのは、飼い主が見ている時だけにしましょう。
微量から与え始め、その猫に合った適量を知る
いきなりたくさん与えるのはNG!
まずは、微量を与えて様子を見ます。少しだけでも激しく反応する猫もいます。足りないようであれば、少しずつ量を増やしていくと良いでしょう。
またたびに異常なほど反応を示す場合は使用を控える
人間でいうところの泥酔状態になってしまうような、異常なほど反応する猫には使用を控えた方が良いでしょう。
またたびを与えたからと言って猫が健康になるわけでもありませんので、無理に使う必要は全くありません。
まとめ
猫とまたたびについて、詳しくお話をしてきましたがいかがでしたか?市販もされており、手軽に入手出来るまたたび。
実は猫にとって危険なものだったとは驚きですね。猫に与える場合は、まず少量から始め様子を見ることが大切。
異常だと思うほどの反応があったら、使用を控えましょう。